夢見たみものは…… 立原道造 『優しき歌II』より 夢見たものは ひとつの幸福 ねがったものは ひとつの愛 山なみのあちらにも しずかな村がある 明るい日曜日の 青い空がある 日傘をさした 田舎の娘らが 着かざって 唄をうたっている 大きなまるい輪をかいて 田舎の娘らが 踊をおどっている 告げて うたっているのは 青い翼の一羽の 小鳥 低い枝で うたっている 夢見たものは ひとつの愛 ねがったものは ひとつの幸福 それらはすべてここに ある と
夢見たものは ひとつの幸福 ねがったものは ひとつの愛 山なみのあちらにも しずかな村がある 明るい日曜日の 青い空がある
日傘をさした 田舎の娘らが 着かざって 唄をうたっている 大きなまるい輪をかいて 田舎の娘らが 踊をおどっている
告げて うたっているのは 青い翼の一羽の 小鳥 低い枝で うたっている
夢見たものは ひとつの愛 ねがったものは ひとつの幸福 それらはすべてここに ある と