分析心理学  書名の「コンプレックス」とはユング心理学用語のそれであり、いわゆる「劣等感」を扱った本ではないので勘違いのないように。
こころの複雑な動きについての解釈的説明がその大部分を占める。なぜ二重人格がおこるのかの解説なども。
どちらかというと理屈が多く、思考実験的な頭の使い方を必要とするうえ、一般書なので事例の詳細がないため読みづらいと言えるが、ユング心理学の基本的な考え方を知るには良書。



『コンプレックス』

河合隼雄 [著]

岩波新書(青版) 808 C73

ISBN4-00-412073-X

660円 221頁

1971年12月20日初版発行

出版社の解説